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【レポート】10月3日(金) 第3回『 地域の困りごとを相利協力で解決しよう!』を開催しました。

研修会・講座・交流会情報

2025年10月3日(金)、NPO法人協力アカデミー代表理事・松原明さんをお招きして、組織運営力アップ連続講座『地域の困りごとを相利協力で解決しよう!』第3回を開催しました。

第1回目のレポートはこちらをご覧ください

第2回目のレポートはこちらをご覧ください

市民活動団体が企業や行政、市民、自治会等と連携協力して地域課題(地域の困りごと)を解決する方法を学び、同時に、地域共生社会づくりに求められる多主体連携(相利協力)の仕組みづくりを担う中間支援組織のスキルアップを目指します。

講師の松原明さんは、1994年にシーズ・市民活動を支える制度をつくる会を創設し、特定非営利活動促進法(NPO法)の成立をはじめとして、長年NPOに関する数々の制度設計や設立に関わってこられました。

今回は第1部が協力のためのフレームワークの解説、第2部が協力のためのフレームワークである『協力モデルキャンバスpro』を活用した、個人&グループワークを行いました。

第1部 支援者(中間支援組織、行政等)向け講座(10:00~12:00)

まず初参加者向けに、前回もお話いただいた「人々が力を合わせる【合力】について」をお話しいただき、次にフレームワークの解説、人が集まらない理由などについてお話しいただきました。

人が集まらない理由

松原さん曰く「相手のニーズを掴んでいない、自分の正しさを押し付けている。」

近年の若年層の特徴として、「所属したくない(こき使われたくない)」が「イベントや活動には参加したい」という傾向があるそうです。対して、従来の団体、例えば町内会などでは「会員になってほしい」という、昔ながらの誘い方をしています。

当然、若い人に参加してほしい場合は、誘い方、参加の仕方に工夫がないと集まってくれません。

協力とは?

「同じ目標を達成するため行動すること」

「目標を達することで、“各々”が“利益”を得られること」

この2つが満たされる状態が”協力”になります。

違う目的を持っている者同士であったとしても、同じ具体的な目標を設定して活動し、各々が(目的の達成のための)利益を得ることができるなら、協力関係にあると言えます。

フレームワークの利点

協力のためのフレームワークとは、いわば”型”のようなものです。

フレームワークの項目に自身と協力者たちを当て嵌めていくことで、どのような協力関係にあるか、俯瞰的に見ることができ、事業を効率的に運営し、試行錯誤も容易に行えるようになるという利点があります。

これは実際に書いて話してみないと体感することが難しいです。

協力関係という目に見えない概念を、フレームワークを用いて見える化して、シンプルに客観的に把握できる点は、事業を行う上でとても有効です。

第1部の感想

参加者からは「一つひとつ整理することで気づかなかったものが見えてきた」「相利を見える化でき、今後の見通しの参考にできた」といった意見が出ました。

第2部 市民活動団体、自治会等向け(13:00~16:00)

第2部は引き続きフレームワークの解説、その後、フレームワーク「協力モデルキャンバスpro版」を使った個人ワークとグループワークを行いました。

お金の考え方について

個人ワークを行うに当たって、お金に対する考え方の違いについて解説いただきました。

企業の場合『収入(利益)⇒支出(コスト)』

NPOの場合『支出(事業のコスト)⇒収入(獲得方法)』

…の順番で考え、協力におけるお金の問題は“人”の問題。

”お金がない”のではなく、”お金をくれる人(寄付者など)のことを知らない”ということでした。

どうしてその活動にお金を出すのか、出す人の相利を考えること、これができていないことが「お金が集まらない」理由の一つです。

第2部の感想

参加者からは「ぼんやりとしたイメージだったが、輪郭ができてきた」「設計の仕方が少しずつ理解できてきました」といった意見が出ました。


次回、第4回『 地域の困りごとを相利協力で解決しよう!』は12月17日(水)、長崎市立図書館新興善メモリアル会議室2(二階)で開きます。詳細が決まりましたら改めてご案内いたします。

この講座も次で最終回となります。今年、フレームワーク「協力モデルキャンバスpro版」を体験できる最後の機会となりますので、協力者や支援者を増やしたい方、新しい支援の方法を学びたい方はぜひご参加ください。

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