NPO法人やボランティア団体を運営して困ったこと、悩んでいることはありませんか?
長崎市市民活動センター「ランタナ」では組織運営力アップ講座と題して、年3回の講座を開いています。
その第2回目「組織運営のリスクと対策」を7月18日(木)に開きました。
講師は福岡で20年以上、市民活動支援を行っている今村晃章氏(NPO法人とねりこ 理事兼事務局長補佐)です。
今回は、NPO法人・ボランティア団体が現在または将来直面する“リスク”について考え、その対策方法について学びました。
まず参加理由を参加者に尋ねたところ、「自分たちの活動をどういう方向に進めていくか参考のために話を伺いに来ました」といった、将来の活動を見据えた理由が多かったようです。

「組織運営のリスクと対策」
①そもそも“リスク”とは?
「将来悪いことが起こる可能性とその程度」のこと。
発生可能性(確率)と程度(重大性)の2軸で捉えることが重要。
②市民活動団体におけるリスク
主に2つ。
まず「活動上のリスク」イベントなどを実施したときの事故やケガ等。例えば、夏場に食事を提供するイベントであれば、食中毒に注意。
次に「組織運営のリスク」人・資産・情報など、団体が活動しているうえでのベースとなる部分。例えば、「メンバーが減った」「活動資金がない」「個人情報の管理に不安がある」など。
今回の講座では主に「組織運営のリスク」について学びました。
③組織運営リスクの要因
これも「内的要因」「外的要因」の2つに分類されます。
「内的要因」とは、組織の状況が要因となるもの。メンバーの高齢化など。
「外的要因」とは、社会情勢に影響を受けたもの。近年では新型コロナウイルスの流行が該当。
④リスク対策への考え方
押さえておくべき点は次の4点。
- 「発生率」「重大性」から優先順位を決める
- 自分たちができる範囲を考える
- 「ここまでやる」という基準を決める
- 実行し被害・損害の程度を軽くする
「リスクはゼロにできないが、軽くすることはできる」という気持ちが重要。
この後、実際のリスク対策の手順、よくあるリスクの例を学びながら、最後に専用のワークシートを用いた個人ワークにて理解を深めました。
参加者のみなさんからは、下記のような感想が寄せられました。
「ワークをもう少しやってみる。団体の他のメンバーと共有する」
「リスクの考え方がよくわかりました」
「ワークシートに書くことで問題点がよくわかり、前向きになりました」
“組織運営のリスク”という、ちょっと後回しにしやすいテーマでしたが、みなさん講座を通じて前向きに取り組む気持ちになったようです。

最終回となる第3回(8月22日)は「活動資金の確保」をテーマに開催します。
3回目だけでも参加できますので興味のある方はぜひご参加ください。
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